食材について

毒があるから体に悪い?ひじきの調理方法

ひじきは最近食べないな、と思っている方も多いと思いますが、日本では年間約7000トンも消費しているそうです。

平安時代、まだひじきが珍しい時代に、ひじきを恋人に送ったという歌があるそうですよ。

ここではひじきの調理方法を説明しています。

ひじきには、乾燥ひじき湯通しひじき生ひじきがあります。
さらに、ひじきには芽ひじき長ひじきがあり、戻し時間が全く違います。

芽ひじきの特徴:柔らかい
長ひじきの特徴:茎などの部分で歯応えがある

好みによって使い分けてくださいね。

また、ひじきには自然界で発生する毒(無機ヒ素)があります。その毒を取るために、煮こぼしさせる必要があります

(湯こぼしとは:アクを取る作業。お湯を沸騰させ、2〜3分煮て、ざるなどにあけます。)

食品安全委員会や厚生労働省では、無機ヒ素について、以下のように報告しています。

ひじきは我が国の伝統的食材として古くから食べられておりますが、これまでにひじきを食べてヒ素中毒を起こすなど健康に悪影響が生じたとの報告はありません。(中略)
我が国において、ひじきは通常、水洗い、水戻し、茹で等の調理を行った上で摂取されており、ひじきの部位、水やお湯に浸す際や茹でる際の条件により異なりますが、これらの調理過程を経ることで、ひじき中のヒ素が水に溶出し、無機ヒ素の38~96%が除去されるという報告もあります。このことから、ひじきの摂食にあたっては、調理・加工の際に水戻しを適切に行い、水洗い・水戻し・調理の際に用いた水や煮汁を除去するよう留意することが、無機ヒ素の摂取量を減らすために効果的であるといえます。

食品安全委員会ページ

WHOが1988年に定めた無機ヒ素のPTWI(暫定的耐容週間摂取量)は15μg/kg体重/週であり、体重50kgの人の場合、107μg/人/日(750μg/人/週)に相当します。FSAが調査した乾燥品を水戻ししたヒジキ中の無機ヒ素濃度は最大で22.7mg/kgでしたが、仮にこのヒジキを摂食するとしても、毎日4.7g(一週間当たり33g)以上を継続的に摂取しない限り、ヒ素のPTWIを超えることはありません。

海藻中に含まれるヒ素によるヒ素中毒の健康被害が起きたとの報告はありません。

厚生労働省ページ

乾燥ひじきの調理方法

乾燥ひじきの場合、戻すと10倍くらいの量になります。
戻し方はパッケージに記載のある通りに戻すことをお勧めします。

基本的には、さっと水で洗い、戻すための水は乾燥状態のひじきの量の10倍は必要です。冷水ではなく、常温水かぬるま湯を使用して、長ひじきの場合は30分くらい、芽ひじきの場合は10分くらい置いておきましょう。

戻ったら、お湯を沸騰させ、湯こぼしさせます。

湯通しひじき

すでに湯通ししたものを購入すれば、そのまま料理に利用することができます。

生ひじきの調理方法

水を沸騰させ、ひじきを入れて3〜5分くらい煮ます。

ひじきのレシピはこちら
(画像はおかずにあったら嬉しい海香るひじき煮